記事を書く
暮らし・ペット・日用品まわりの読み物を書きます。体験を、読んだ人が自分のことのように思い出せる形にします。
Portfolio — Words about cats & daily life
一秒も見ていなかった画面が、猫のところで止まる。
その「止まる理由」を言葉にするのが、わたしの仕事です。
猫沢 みお / 猫と暮らしと、その周辺を書くライター
About
毎日たくさんのものを見ているようで、ほとんど何も見ていません。指で送って、送って、たまに何かで止まる。その「止まった」を放っておかずに、なぜ止まったのかを書き留めていく——それがわたしの書き方です。
派手な取材はしません。近くにあるもの、部屋の中にあるもの、猫が座っているところから半径3メートルくらいのことを書いています。
Services
暮らし・ペット・日用品まわりの読み物を書きます。体験を、読んだ人が自分のことのように思い出せる形にします。
取材やインタビューをして記事にします。話し手が「そう、それが言いたかった」と言う一文を探すのが得意です。
SNSの投稿文、商品の紹介文、プロフィール文など。長い文章より、短い文章のほうが差が出ます。
Process
何を、誰に、どう届けたいかを伺います(30分ほど)。
初稿をお渡しします。方向がずれていたら、ここで直します。
修正は2回まで無料。納得いくまで整えます。
Works
現在、掲載できる実績を準備中です。これから作っていきます。
下に、実際に書いた文章を1本置いています。文体や距離感は、そちらでご判断ください。
※ 架空の実績・数字は載せていません。
読み物へReading
スマートフォンを親指で送っていく。ニュース、広告、知らない人の食事、どこかの海。どれも一秒も見ていない。そこに猫が出てくると、親指が止まる。
なぜ止まるんだろう、とずっと思っていた。
ひとつは、猫がこちらを気にしていないからだと思う。犬の写真はたいていカメラを見ている。見られていると、こちらも何かを返さなければいけない気がする。猫は違う。窓の外を見ている、箱に入っている、口を半分開けたまま寝ている。こちらの存在を計算に入れていない。だから安心して見ていられる。見返してこない相手だけを、人はこんなふうにじっと見ることができる。
もうひとつは、猫の画像には用がないからだ。画面を流れていくものは、たいてい何かを求めてくる。読んでほしい、買ってほしい、覚えておいてほしい。猫だけが何も求めてこない。ただ丸まっているだけで、こちらに宿題を出さない。一日の中で、何も要求してこないものに出会える回数は、思っているよりずっと少ない。
猫はいつも、途中で終わる。
伸びをしかけた姿勢、あくびの半分、片方だけ倒れた耳。決まった形になる直前で写真になっている。人はそういう「途中」を見ると、続きを勝手に想像してしまう。想像した分だけ、その画像は自分のものになる。
だから、猫の画像で止まるのは、猫が好きだからだけではないと思う。こちらに何も求めず、こちらを見返さず、続きを想像する余地だけを残して去っていく。そういうものに、人は弱い。
親指を止めた三秒のあいだ、たぶん誰も何も考えていない。その三秒があるかないかで、一日の疲れ方は少し違う。
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